

ゼンマイ時計の解体から興味を持った時計づくりを進めるうちに、日本にしかない時間の考え方を現した和時計の魅力に気づいた。古い文献を探すことからスタート、太陽の動きとともに昼と夜の時間帯が季節ごとに変化していく独特の時間の概念を、文字盤の上で再現することに成功。現在、日本で唯一の和時計職人として和時計を生産している。設計から完成まで、すべて1人で行なっているハンドメイドの和時計は、部品のひとつひとつを丁寧に磨きながら組み上げていく。


日本で唯一、当社でだけ製作しているのが和時計。通常のゼンマイ時計にはない、日本の伝統を感じられる和時計には、失われた時間の過ごし方を取り戻してくれそうな魅力を感じる。明治5年に不定時法が廃止されるまで使われていた時間の考え方を、そのまま文字盤の上に再現。

既製品にはない、当社にオーダーすることでしか手に入らない、付加価値の高い時計を生み出し続けている。その結果、個人からのオーダーだけでなく、企業やイベントなどからのオーダーも増加。あいち万博の際には千年時計を製作、モニュメントとしても話題になった。科学館に収めるための大きなゼンマイ時計などもすべてハンドメイドで手がけている。

江戸後期には、和時計を実際に製作した技術があったが、現在、和時計を作る職人は途絶え、作り方がわからない状態から製作をスタート。まずは文献を探し、骨董で古い和時計を見つけては購入、中身を分解するなどして、少しずつ和時計の作り方を習得した。約400年前の技術を、今の技術と合わせて現在の和時計が完成した。

時計づくりの作業は、設計からスタートする。歯車のひとつひとつを、CADを使って設計していく。パーツはすべてステンレス。レーザーカットしてもらった後に、ひとつずつ、丹念に磨きをかけて美しい光を放つシルバーに仕上げていく。パーツを磨く作業が終わり次第、組み上げて完成させていく。